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「秋の七草」は食べないのに「春の七草」はなぜ食べる? [四季とりどり]

同じ七草なのに、由来も意味もまったく違う「春の七草」と「秋の七草」。
今年の初め、家族皆で七草粥を食べながら、こんな「七草ネタ」で盛り上がりました。
勿論、今年1年の無病息災を、仏壇で祈ることだけは忘れませんでした!
今年は何とか入院することもなく乗り切れそうです!

万葉集にも詠まれた「秋の七草」は食べません! 食べられません!
秋の七草と言えば、オミナエシ・ススキ・キキョウ・ナデシコ・フジバカマ・クズ・ハギの7種類を指します。
ah1 オミナエシ
ah1オミナエシ.jpg
ah2 ススキ
ah2ススキ.jpg
ah3 キキョウ
ah3キキョウ.jpg
ah4 ナデシコ
ah4ナデシコ.jpg
ah5 フジバカマ
ah5フジバカマ.jpg
ah6 クズ
ah6クズ.jpg
ah7 ハギ
ah7ハギ.jpg

どれも日本の秋を代表する野の草花ですが、その由来は奈良時代の歌人・山上憶良が詠んだ万葉集
の2首と言われています。
   ●秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花●


   ●萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなえし また藤袴 朝貌の花●
  <朝貌とは朝顔・昼顔など諸説ありますが、桔梗とする説が有力なようです!>
 古来日本では、野山を散策しながら季節の草花などを歌に詠み、四季の移り変わりや折々の風情を楽しんでいました。
そうした習慣から、山上憶良が詠んだ歌の7種類の草花が、秋の七草として親しまれるように
なったのでしょう。
秋の七草は食べたり摘んだりするものではなく、観賞して季節を感じるためのものの様です。
よって、春の七草(七草粥)のように特別な行事はなく、秋の七草粥というものも存在しません。
ちなみに秋の七草の覚え方は、「おすきなふくは(お好きな服は)」と習ったものです。
ちょっと面白いですよね。・・・

「人日」とは五節句の1番目の節句で、陰暦で1月7日のことをいいます。
お正月最後のこの日は、七草粥を食べて1年の豊作と無病息災をお願いする日です。
ah8 七草粥
ah8七草粥.jpg


    七草の力!!
旬の生き生きした植物である七草を粥にして食べれば、自然界から新たな生命力をもらえ、無病
息災長生きができるとされています。
かつては、前日に野山で菜を摘み、年棚(歳神を祭った棚)の前で七草囃子(ななくさばやし)を
唄いながらすりこ木でたたいたそうです。
こうすることで、七草の力をさらに引き出すことができると考えられていたのでしょう!
このように丁寧に細かく刻まれた七草粥は、正月のご馳走に疲れた胃腸をいたわり、ビタミンを
補う効果もあります。

   若菜摘みから始まった風習
日本には古くから年の初めに雪の間から芽を出した若菜を摘む、「若菜摘み」という風習があり
ました。
また「若菜摘み」とは関係なく、平安時代には、中国の年中行事である「人日」(人を殺さない日)
に作られる「七種菜羹〔ななしゅさいのかん〕(7種類の菜が入った吸い物)」
の影響を受けて、7種類の穀物で使った塩味の利いた「七種粥」が食べられようになったそう
です。
その後、「七種粥」は「若菜摘み」と結びつき、7種類の若菜を入れた「七草粥」になったと考えら
れます。
江戸時代には幕府が公式行事として「人日」を祝日にしたことで、「七草粥」を食べる風習が一般
の人々にも定着していったようです。

   七草粥の作り方
ah9 七草の画像
ah9.jpg

地方によって、多少異なりますが現在スーパー等で販売されている七草は、セリ・ナズナ・
ハコベラ・ホトケノザ・ゴギョウ・スズナ・スズシロが一般的です。
七草粥の作法は少し変わっており、「七草なずな、唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に…」と、
七草囃子を唄いながら、まな板に乗せた七草をすりこ木や包丁でたたきます。
米は4・5倍のお水に30分間浸し、強火にかけます。
吹いてきたら弱火にし、2~30分炊き、火を止める直前に刻んだ七草を入れ、塩で味をつけて
完成です。

皆さんの故郷ではどうでしょうか?
ここもみてね!
   関連リンク先 : 妻の闘病記(悪性リンパ腫、劇症肝炎、生体肝移植、大腸癌)




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